認知症は単なる記憶の障害なのではなく、判断力の低下、段取りがうまくできなくなる、気分に変調をきたす、計算に手間取る、集中力の低下、自分の気持ちを適切に表現できなくなるなどの障害が生じるため、日常生活に支障が生じる脳の病気です。
その生活の障害の1つが買い物の困難さです。長年あたり前に担ってきた家族を支えるための買い物ができなくなって、喪失感や家族との葛藤、自信の喪失…。このような生活の障害を支援することで、当事者の自尊心、自立心、意欲、家族内での役割の回復を目指すことができないかと考えて、令和元年7月に始めたプロジェクトが「スローショッピング」です。2024年には開催回数も200回を超え、参加者も延べ4000人を越えました。
令和5年10月に、この「NPO法人やまぼうしネットワーク」を立ち上げて、生活モデルの実践は市民が主体となって継続することで、認知症とともに生きる地域社会づくりを進めています。